RIVER SEA

敷地は北で接道し、南の河川に向かって広がっています。川の河口付近に位置します。

計画では建物を大きく3つの用途に分けています。エントランス棟、ゲスト棟、メイン棟です。周辺環境へ影響を抑え、且つ3つの棟を機能的に分離して配置する様、平屋としています。

​北面外観・・・

周辺に配慮し、全体のボリュームを押えた形態としています。

水平にフラットに伸びる3つの屋根が、軽く、pathの壁の上に乗ったような外観です。

道路からの外観は曲面のpathの壁とエントランスのみしか見えません。

建物に近づくと、pathの曲面の壁に沿って自然にアプローチします。

その壁には淡路産の瓦を、ボーダータイルとして製作いただきました。焼きムラで起きる微妙な色や形の変化をそのまま取り入れています。約2万枚のボーダー瓦をpathの壁に貼っています。

エントランス棟からメイン棟へpathを歩む途中に、2つの中庭やゲストのエリア等を通ります。
pathの動線上では内と外との境界が曖昧になり、内外が一体となった空間を創り上げています。

pathを介し空間を移動する事で異なるシーンが連続し全体に変化を感じます。

中庭・・・3つの棟は中庭を挟んでそれぞれの距離を保っています。
​中庭の一つに水盤があります。緩やかな水の流れで、落ち着いた雰囲気を創り出します。

ゲストルームに向かう廊下です。中庭との境の壁に、ボーダー瓦の透かし積みを用いています。中庭の雰囲気を感じながら個室に至ります。

Pathを更に奥に進むと、ゲスト棟のリビングに至ります。

ゲスト棟にはリビングが2つあり、写真は少し籠った印象の小さなリビングです。壁には淡路産の丸瓦で仕上げてもらいました。アートとクラフトの中間を意図し、大栄窯業さんにデザイン・製作いただきました。

キッチンとダイニングテーブルが一体となったデザインとしています。テーブルは、脚は庵治石を粗く削ったもの、ナラ材の天板の構成としています。キッチンは人工大理石を天板、側面、扉に使用し一つの塊と見えるようデザインしています。

ゲストルームのリビングです。
壁の一部を淡路の左官職人の植田俊彦氏に施工していただきました。
水平線、海、左官の力強さの表現をリクエストし、出来上がっています。

Pathを更に進むと、もう一つの中庭が見えます。

中庭の夜景・・・ゲストルームが5室、横に並んでいます。それぞれの部屋から隣の部屋の雰囲気を感じにくい様、開口部を斜めに設定しています。

中庭の夜景

敷地の北から南へと通じる47mのPathの終点は、川に面します。
その動線は直線的ではなく緩やかな曲線です。3つの建物とその間に2つの中庭、テラスを抜け、異なるシーンが連続していきます。
その行程は小さなトリップでもあります。

バーベキューテラスの夜景・・・一段上がったデッキ部分は演奏のためのステージになります。

Pathとバーベキューテラス

​メイン棟の玄関正面の壁にも、左官壁があります。こちらも淡路の左官職人の植田俊彦氏に版築の壁を施工していただきました。

メイン棟のリビング・・・Pathの壁が室内から外部へと連続します。

メイン棟のリビング・ダイニング・・・ナラ材のルーバーがあり、空間を分けつつ連続させています。

メイン棟のダイニング・・・ダイニングの窓の外に見える樹木の一部は、もともとこの敷地に植えられていたものです。新たに植えた樹木、その向こうの雑木林が借景となり、外部空間の広がりを感じます。

メイン棟のダイニングとキッチン

メイン棟のダイニングから個室への廊下を見たところ・・・正面の壁の作品は和紙職人ハタノワタル氏によるものです。

メイン棟の寝室1

メイン棟の寝室2

メイン棟の寝室2

メイン棟のデッキスペース

メイン棟の洗面・浴室・シャワー
​一番奥にあるシャワーの空間は外部です。太陽の光を浴び、外の雰囲気を感じながらシャワーを楽しんでいただければと考えています。

ゲスト棟のゲストルーム

ゲスト棟のバスルーム

Pathからエントランスを見たところ

エントランス夜景

北側外観詳細・・・ボーダー瓦の曲面貼りで出来る厚みの差で、夜は間接照明で表情がある壁が浮き上がります。

北側外観夜景

 
concept

敷地は北で接道し、南の河川に向かって広がっています。川の河口付近に位置します。

東西の隣地には既に建物がある為、川に向かう南北に建物の軸線を設定しました。

計画では建物を大きく3つの用途に分けています。エントランス棟、ゲスト棟、メイン棟です。周辺環境へ影響を抑え、且つ3つの棟を機能的に分離して配置する様、平屋としています。

軸線を南に移動するごとにプラバシーを高める様、3つの棟の配置を検討しました。

3つの棟は中庭を挟んでそれぞれの距離を保っています。

軸線(path)は3つの棟と2つの中庭を貫き、空間をつないでいます。

直線的な動きではなく、また正円の様な幾何学的でもない曲線です。

エントランス棟からメイン棟へpathを歩む途中に、2つの中庭やゲストのエリア等を通ります。
pathの動線上では内と外との境界が曖昧になり、内外が一体となった空間を創り上げています。

pathを介し空間を移動する事で異なるシーンが連続し全体に変化を感じます。


周辺に配慮し、全体のボリュームを押えた形態としています。

水平にフラットに伸びる3つの屋根が、軽く、pathの壁の上に乗ったような外観です。

道路からの外観は曲面のpathの壁とエントランスのみしか見えません。

 

建物に近づくと、pathの曲面の壁に沿って自然にアプローチします。

その壁には淡路産の瓦を、ボーダータイルとして製作いただきました。焼きムラで起きる微妙な色や形の変化をそのまま取り入れています。約2万枚のボーダー瓦をpathの壁に貼っています。瓦のタイルは床の一部にも使用しています。

その他、壁の一部にも淡路の丸瓦の仕上げ、淡路の左官仕上げなどがあります。それらはこの場所性を感じる物です。何れも、従来の和建築の使い方ではなく、他にはない淡路の、この場所にあるリゾートとしての使い方です。

全体にバナキュラーとモダンの融合を意図しました。


data 

 所在地:兵庫県洲本市

 用途:別荘

 設計、監理期間:2019年9月~2021年1月

 規模、構造:延べ面積・427.07㎡、RC造平屋建て

 設計・監理:川添純一郎建築設計事務所 担当:植村卓也

 構造設計:(株)ルート構造設計事務所 

 設備設計:(株)山崎設備設計

 照明設計:(有)スタイルマテック

​ 植栽設計:花康

 

 施工:(株)柴田工務店

 瓦:野水瓦産業(株)、大栄窯業(株)

 左官壁:植田 俊彦

 家具・備品:スカンジナビアンリビング、カッシーナ

 カーテン:fabricscape

photo:松村 芳治
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