芦屋の家
外観はシンプルな切妻屋根の形状です。リビング、バルコニーの大窓は、左の凹みの部分の奥にあり、外から直接見ることができません。
外壁は左官のコテ斑があるテクスチャとしています。
![井上邸_001.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_2fec05185c3d4734bb688fbe942c5f45~mv2.jpg/v1/fill/w_400,h_600,al_c,q_80,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_001.jpg)
敷地と前面道路に地盤のレベル差があり、緩いスロープで玄関にアプローチします。
![井上邸_002.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_4d4188ad77d64d1a9d159b33d1f70c58~mv2.jpg/v1/fill/w_400,h_600,al_c,q_80,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_002.jpg)
玄関に入ると、正面に中庭が見えます。
中庭と玄関の床の高さを揃え、視覚的に空間が連続していきます。その視線の中心にシンボルツリーが植えられています。
![井上邸_003.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_cc3ed7559c7e4da6877c6500141505b3~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_003.jpg)
LDKは一つの空間です。その中心に階段ホールがあり、空間を緩やかに分割しながらもつないでいます。右手の奥にスタディスペースがあります。
![井上邸_008.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_3b8f957c8f484b7ebce0b756affd59e9~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_72,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_008.jpg)
スタディスペースから、台所へと空間はつながっています。ここでも空間を分けつつ、連続させています。
![井上邸_010.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_4e22006fcf1247fca54558edd7c60a86~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_010.jpg)
ダイニングは掃き出しの窓から中庭へ出ることができます。
隣家と敷地のレベル差があり、その差を解消する擁壁を壁に見立て、中庭としています。
キッチンは製作したオリジナルの物です。
![井上邸_009.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_7daf2261da384061b0c0c58a392e0965~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_72,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_009.jpg)
リビングには小窓と掃き出し窓を設けています。小窓からアプローチの庭を見下ろします。掃き出しの窓は直接敷地の外に向けず、間接的に光と風を取り込みます。隣家からのプライバシーを守り、落ち着いた空間としています。
![井上邸_006.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_168c4ad01dff488692e5361fd910287f~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_72,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_006.jpg)
リビングから階段ホールを通して台所を見ることができます。階段はスケルトンとし、視界の抜けを確保しています。
![井上邸_005.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_2d9a37b460994322a933bf9b527517ac~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_72,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_005.jpg)
リビングに面する小さな中庭です。
![井上邸_007.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_0a62d80d42e84e1aaa90d4859eae49a5~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_007.jpg)
家の中心に階段ホールがあります。このホールをコアとして、空間を分け、あるいはつなぐ事を意図しています。
ホールに面して小窓があり、向こうの空間の様子をうかがうことができます。
![井上邸_011.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_6325e0436134499f8d03a6fba5d4e148~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_011.jpg)
階段ホールの天井は、屋根形状を活かした勾配天井としています。
![井上邸_012.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_006261bcb8e6462a83395dc7308b0f78~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_012.jpg)
1階のWC
![井上邸_014.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_93a640980e034ed0ba37daa648fc4a5f~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_014.jpg)
中庭から見たダイニングの夜景
![井上邸_016.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_49e492b2b85b4371b06950d0830bde43~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_016.jpg)
外観夜景
![井上邸_015.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b5180a_e3bb172a816140209ef2f634dac4bea6~mv2.jpg/v1/fill/w_100,h_150,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E9%82%B8_015.jpg)
concept
敷地は比較的密集した古い住宅地内にあり、周辺を住宅に囲まれています。また街区の地形に傾斜があり、周辺の隣地と大きく地盤面の高さが異なります。
建物は切妻のシンプルな形です。
近隣との相互のプライバシーを考慮し、窓と庭を計画しています。東の隣地との段差は2階の床の高さほどあります。その段差を解消する擁壁を壁に見立て、ダイニングから見た時の中庭としています。リビングでは直接、道路側や隣地側に窓を設けず、建物の角に設けた小さな中庭を介して、掃き出しの窓を設けています。
室内では、階段を中心に回遊するプランとしています。動線に変化が生まれ、コンパクトな規模の住宅であっても内部空間に奥行きを感じます。
data
・所在地:兵庫県芦屋市
・用途:住宅
・設計、監理期間:2017年2月~2018年6月
・規模、構造:
①延べ面積:94.71㎡
②木造2階建て
・担当:川添純一郎建築設計事務所
・構造設計:ルート構造設計事務所
・施工:㈲ビームスコンストラクション
photo:冨田英次